円錐角膜では知覚神経線維が減少している

共焦点レーザー生体顕微鏡による観察結果

  円錐角膜患者は角膜知覚が低下しているということは以前から言われており、臨床的にもキズを感じにくい、コンタクトレンズの異物感に鈍感であるといった傾向が見られます。今回紹介する論文では共焦点レーザー生体顕微鏡( Laser scanning in vivo confocal microscopy)を用いて、円錐角膜患者と健常者の角膜実質細胞や角膜神経線維を観察、定量しています。

  対象は52名の円錐角膜患者と、年令をマッチさせた同数の健常者。共焦点レーザー生体顕微鏡、HRT II を用いて角膜上皮細胞密度、角膜知覚神経線維密度、前部実質のケラトサイト密度、後部実質のケラトサイト密度、内皮細胞密度を計測しています。

  結果はすべてについて円錐角膜患者では低下が見られ、特に神経線維密度は半分以下(平均 22.4 mm nerve/mm2 → 10.6)に減少していました。他のパラメーターは15〜30%程度の低下です。

  先日の日本コンタクトレンズ学会、眼感染症学会でもハードコンタクトレンズを使用している円錐角膜患者にアカントアメーバ感染が目立つという報告がされていました。円錐角膜ではどうしても角膜上皮にキズがつきやすいのが一因でしょうが、角膜知覚低下のためにキズに気がつかない、重症化を招きやすいということも考えられます。

  いずれにせよ、円錐角膜患者は自覚症状に対して鈍い、という認識を持ち、わずかでも異常を感じたら来院させる、少なくともすぐにコンタクトレンズ装用を中断させるといった配慮が必要なのだと思います。

    出典は、Niederer RL et al. Laser Scanning in Vivo Confocal Microscopy Reveals Reduced Innervation and Reduction in Cell Density in All Layers of the Keratoconic Cornea. Invest Ophthalmol Vis Sci 49: 2964-2970, 2008 です。

 

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